全国建設業協会(全建)の今井雅則会長ら首脳は19日、中野洋昌国土交通相や自民党の森山裕幹事長らを訪ね、国土強靱化実施中期計画の早期策定や公共事業の予算確保、適正工期の周知徹底など11項目を要望した。要望活動には今井会長のほか錢高久善(大阪建設業協会会長)、千葉嘉春(宮城県建設業協会会長)、石井源一(静岡県建設業協会会長)、西村裕(徳島県建設業協会会長)の各副会長らが赴いた。自民党の佐藤信秋、足立敏之両参院議員も同行した。
要望では資機材価格の高騰などにより地域建設業の経営環境が厳しさを増している現状を訴え、2024年度を上回る25年度当初予算の確保や予定価格への実勢価格の適切な反映などを求めた。中野国交相は「当初予算について、資材価格の高騰や労務費の上昇をしっかり反映した予算の確保に努力する」と応じ、森山幹事長は「積算の在り方や単価を実態に見合った形にしなければならない」と理解を示した。
自民党の鈴木俊一総務会長は国土強靱化実施中期計画について「本年度中に策定し、25年度以降に継続して推進していく」と策定時期に言及。小野寺五典政務調査会長は「24年度補正予算はしっかり確保できるよう努力する」と応じた。
11項目の要望は、10月に全国9地区で開いた国交省との24年度地域懇談会・ブロック会議の意見を集約。19日に東京都内で開いた理事会で承認した後、全国会長会議に報告し要望活動に移った。