中野洋昌国土交通相は20日、石川県内の建設業関係者との意見交換を金沢市内で行った。1月の能登半島地震や9月の豪雨災害による復旧活動に尽力する県建設業協会(鶴山庄市会長)や県港湾漁港建設協会(鶴山雄一会長)の会員企業のの声を聞き、中野国交相は「現場の苦労を知ることができた。将来への不安がある気持ちも受け止めて能登の創造的復興に全力で取り組む」と話し、要望など施策に反映するとした。=8面に関連記事
国交省からは平田研不動産・建設経済局長、藤巻浩之水管理・国土保全局長、稲田雅裕港湾局長、高松諭北陸地方整備局長らが出席した。
冒頭、中野国交相は「建設業関係者は自らも被災しながら復旧・復興に全力で取り組んでいただいている。国としても能登地方の一日も早い復旧・復興に全力で取り組む。災害復旧でのさまざま課題や苦労など忌憚(きたん)ない意見を聞かせていただきたい」とあいさつ。県建設業協会の鶴山会長も「国道249号の開通など被災地のインフラは戻りつつあるが、生活インフラを含め困難をきたしているのは間違いない。現地は豪雨の爪痕が相当残っている。現場の声を聞き認識を新たにしていただきたい」と述べた。
意見交換で県建設業協会は、資材や重機などさまざまなものが手配しづらくなってきたと報告。離職者も多く人手不足に拍車を掛けているとした。県港湾漁港建設協会は「道路や河川、港湾など分野を横断した発注調整」を要望。復旧完了後の各港の長期的なビジョンを示すことが創造的復興を後押しするとした。