熊本県菊陽町/原水駅周辺区画整理ビジョン具体化検討、三菱商事と三井不2社と随契へ

2024年11月26日 工事・計画 [11面]

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 熊本県菊陽町は「(仮称)原水駅周辺土地区画整理事業に係る将来ビジョン具体化検討業務委託」の公募型プロポーザルで4者を審査し、評価点1位の三菱商事、同2位の三井不動産を受託候補者に選定した。今後2者とそれぞれ随意契約を締結し、将来ビジョンの策定に向けたさまざまな提案を受ける。
 町はJR豊肥本線原水駅周辺から、同駅西側で2027年開業を目指す新駅周辺までの一帯(区域面積約70ヘクタール)を対象に土地区画整理事業を計画。
 原水駅周辺は「職住近接エリア」として住宅や高層マンション、新駅周辺は「にぎわいエリア」として商業施設や高級ホテルなど、両駅の中間地点は「知の集積エリア」として大学のサテライトキャンパス、企業の研究拠点などの誘致を想定している。
 今回の業務では区画整理事業の設計に向け、エリア構成や導入機能といった要件の整理、それらの内容の具体化に取り組む。
 主な業務内容は、▽街区構成と画地の整理▽サウンディング(対話)調査と事業候補者の提案▽事業性評価に関する整理▽先進的な交通システム導入に関する整理▽提案内容調整に関する協議。
 街区構成などの整理では、一般的な開発事例を参考に商業施設やマンション、ホテルの建設に必要な画地面積、配置を検討する。
 先進的な交通システムについては、町は原水駅、新駅から半導体受託生産最大手の台湾積体電路製造(TSMC)の新工場が立地するセミコンテクノパークまでを接続するBRT(バス高速輸送システム)、区画整理事業地内の移動手段となる自動運転車の導入を視野に入れている。業務では実現に必要なシステムの要件整理を行う。
 履行期間は26年3月31日まで。