米国のスタートアップ、a Robotics Company(アカシ・カンチャーラ最高経営責任者〈CEO〉)が、非破壊検査ロボットの日本国内への展開に注力している。プログラミング機能を備えたセンサーを搭載し、高精度で解像度が高いデータを得られるのが特徴。下水道管の老朽化状況の診断に利用する需要があり、導入に向けてゼネコンなどと交渉中という。
非破壊検査ロボット「NDTest-R」は幅0・3メートル×奥行き0・5メートル×高さ2・4メートルの機体で、重量は48キロ。10時間連続稼働可能なバッテリーを備える。車輪付きの機体からアームが伸び、アームの先のセンサーで構造物の内部欠陥や材料強度、腐食の進行度合いなどを調査する。
22日に東京都内で会見したアカシCEOによると「センサー内でソフトウエアのプログラミングを行えるのが最大の特徴」という。プログラミング機能を使って検査データを分析し、リポートも作成できる。
下水道管の老朽化診断への活用について、アカシCEOは「民間企業ではゼネコン3社とエンジニアリング会社2社、複数の商社と導入に向けた交渉を進めている」と説明。ゼネコン3社のうち1社が大手5社の一つという。
今後は、ゼネコンがロボット技術開発で連携する「建設RXコンソーシアム」や、中小規模のゼネコンとも交渉していく意向を示した。国内企業とJVを組んで事業を行う可能性にも言及した。