都市機構/東京都港区で再開発事業を推進、虎ノ門二丁目地区は病院の機能を止めず建替

2024年11月27日 行政・団体 [4面]

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 都市再生機構が東京都港区で国際的なビジネス・交流拠点の創出を目指し、再開発事業を進めている。虎ノ門二丁目地区では、代表施行者として虎の門病院の運営を止めることなく建て替えを完了した。新橋駅周辺では東京都による「新橋駅周辺基盤整備方針」の検討を技術面で支援し、エリアの再開発を後押ししている。
 都市機構は25日、報道機関向けに虎ノ門エリアなどの現場見学会を開いた。
 虎ノ門二丁目地区で展開している再開発の計画地は港区虎ノ門2、赤坂1(区域面積約2・9ヘクタール)。施行者は都市機構と国家公務員共済組合連合会。区域内には旧虎の門病院と国立印刷局、共同通信会館が立っていた。
 工事ではまず国立印刷局を解体し、跡地に地下3階地上19階建て延べ約8万5500平方メートルの新虎の門病院を建設。現在は旧虎の門病院跡地に地下2階地上38階建て延べ約18万0600平方メートルのオフィスビルを建設中だ。2025年2月に竣工予定。共同通信会館は25年度から解体工事に入る。跡地は広場などとして利用する。
 新橋駅周辺では基盤整備方針の検討支援のほか、駅をはさんだ東西エリアでの再開発事業につながる上位計画の策定をサポート。老朽化建物の更新を促している。駅周辺は歩行者空間を拡大し、回遊性を高める計画だ。
 同日は木造住宅密集(木密)エリアである荒川区荒川2・4・7丁目地区の見学会も行った。同地区を東西に貫く主要生活道路1~4号線を6メートルに拡幅。一部の道路は無電柱化も実施した。
 木密エリアの土地を機動的に取得し、多様な活用を図る「木密エリア不燃化促進事業」も活用。老朽木造建物が除却され、地域の不燃化を促進した。荒川区の要請を受け、エリア内にあった都営アパート跡地(約2300平方メートル)も取得。27戸の従前居住者用賃貸住宅を建設し、道路の早期拡幅につなげた。