本年、佐藤総合計画東北オフィスは50周年を迎えました。これもひとえに皆様のご支援、ご愛顧の賜物であり、心より感謝申し上げます。
世界は変化し続けています。特に近年の気候危機、AI・DX革命の進展、労働人口の減少は、社会のありかたにも大きな影響を与えています。
このような時代に、設計事務所として求められるのは、社会の本質的な課題を自ら設定し、解決するための仮説を構築、設計を通して検証していくという行為を繰り返し、都市と建築の未来のかたちを構想することです。
設計領域が拡大し、分業化、専門化が進む中で、設計事務所が全体を統括する構想力がより一層重要となっています。DX環境が整った今こそネットワーク力を活かし、将来の社会、世界における私たちの立ち位置をしっかりと見極めながら存在感を示してまいります。
都市や建築は社会とともにあり、変化の仕方は地域の文化や風土、行政の方針によっても異なります。東北オフィスは仙台に拠点を置き、地域の声を丁寧に聴きながら街づくりや建築のありかたを提案してまいりました。
日本社会の課題は地域において顕著に現れます。私たちは地域固有の事象の中に共通の関係性や構造を見つけ、地域課題を超えた共通の解決策を見出すことも重視しています。
佐藤総合計画は、地域の自律性を高めつつ本社と地域の交流を深め、課題を全国で共有し、社会に新しい価値を提供してまいります。
本特集では、東北地方における私たちの取り組みをご紹介しています。
皆様の忌憚ないご意見やご指摘をいただければ幸いです。これからも東北の価値観を大切にし、東北オフィスから全国、世界に発信していく姿勢を示していきます。
これからも変わらぬご指導、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。
株式会社佐藤総合計画 代表取締役社長 鉾岩 崇