岡山県西粟倉村/大茅スキー場エリア再整備プロポ/カヤックグループに

2024年12月2日 工事・計画 [9面]

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 岡山県西粟倉村は、DBO方式(設計・建設・運営)を採用する「大茅スキー場エリア再整備事業」の公募型プロポーザルで、4者で構成するコンソーシアム「MOUNTAIN TRACK OGAYA」を優先交渉権者に選定した。協議成立後に提案事業に着手し、速やかに供用できるよう事業計画を具体化する。構成員はカヤック、キャンプサイト、佐藤建設、長谷川体育施設。
 1968年から冬季の観光コンテンツとして利用されてきた大茅スキー場は、降雪量の減少によりシーズンを通した営業ができなくなったことや、リフトの老朽化が進んだことなどから2021年度シーズンをもって閉業した。また、隣接するダルガ峰野営場は1971年から公園事業として開業し、これまで修繕や改修を行ってきたが採算性・自立性のある施設とは言いがたく、これらの施設の有効な活用方法が課題となっている。こうした背景から、広大な旧スキー場跡地の利活用方法について、ダルガ峰野営場を含めて検討し、23年度に基本構想を策定した。
 構想では、自然公園事業として自然と親しみ、かつ事業収益によって公園事業が健全に運営され、村内事業者への相乗効果をもたらす取り組みとして、スケートボードトラック・キャンプエリア・サウナ・交流施設・森林エリアなどの施設整備を行う方針とした。
 整備後の施設については、指定管理者制度で民間事業者よる運営を想定しており、ネイチャーアクティビティを通して、触れて体感できる「西粟倉村の森林・自然の価値観」を広く一般層へ伝播させていく拠点としていく。今回は、設計・施工・運営を一体的に実施することを前提に事業化を具体化するため、民間事業者の提案を募集した。