回転窓/被災地の冬と教訓

2024年12月4日 論説・コラム [1面]

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 石川県輪島市の「白米千枚田」で10月中旬から翌年3月中旬までの期間に毎年行われてきたイルミネーションイベント「あぜのきらめき」。今年は能登半島地震と豪雨被害で中止となった▼イルミネーションの電飾は、新潟県小千谷市のイベント「オヂヤホタル」に転用された。2004年10月の新潟県中越地震から20年がたつ同市は能登半島での復興を願い、希望の光をともすことにしたと聞いた▼能登半島地震を教訓にした防災・減災対策を検討してきた中央防災会議のワーキンググループ(WG)が報告書を先週まとめた。耐震対策やインフラ整備、道路啓開体制などの強化・充実を求めている▼全国各地で発生する災害にすぐさま応じる国・地方自治体の職員や関連工事の従事者らの活動拠点を確保することなども提言。元日の発災直後から多くの関係者が厳しい寒さと降雪という過酷な環境下で、十分休む間もなく緊急対応に奔走したためだ▼冬を再び迎えた被災地では復旧・復興工事が続く。年の瀬に現場で奮闘する工事関係者の安全と健康、被災地の早期復興を願う。次なる災害には教訓を生かし、万全を期したい。

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