愛知県/名古屋三河道路(西知多道路~名豊道路)概略ルート固まる

2024年12月11日 工事・計画 [7面]

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 愛知県は9日、第3回名古屋三河道路有識者委員会を名古屋市内で開いた。優先整備区間に位置付けた名古屋三河道路(西知多道路~名豊道路区間)の第3回構想段階評価を行い、同委員会は3ルート帯案のうち南側ルートが最も優位とする対応方針案を了承した。県は今後、対応方針の決定に向け計画段階環境配慮書の手続きを進める。
 名古屋三河道路は知多地域や西三河地域を東西に貫く高規格道路。このうち、西知多道路から国道23号名豊道路までが優先整備区間に位置付けられ、西知多道路の長浦IC付近~名豊道路高棚北IC付近の区間について県が概略ルートや構造の検討を進めている。
 3ルート帯案のうち、A案は北側を最短で結ぶ新たな自動車専用道ルート。延長は約19キロ。概算事業費は約3200億~3800億円。B案は南側を通過し沿線地域の工場などへのアクセスも考慮した新たな自動車専用道ルート。延長は約20キロ。概算事業費は約3100億~3700億円。C案は既存道路の車線数増などで機能を強化する現道活用案。延長は約23キロ。概算事業費は約2300億~2800億円で3案中最も低い。
 県は、物流の効率化や渋滞緩和、安全面、防災面、環境面などさまざまな観点から各案を比較検討した結果、名古屋港や中部国際空港への速達性と定時性が向上し、沿線の生産拠点や防災拠点などへのアクセス性に優れる南側ルート案が最も優位と判断した。構造は盛り土構造と高架構造が主となる見込み。JCTは3カ所、ICは6カ所程度に設置する考え。