大阪府教委/新工業系高校建設で債務負担104億円設定、25年度第1四半期公告へ

2024年12月12日 工事・計画 [8面]

文字サイズ

 大阪府教育委員会は東淀工業高校(大阪市淀川区加島1)、生野工業高校(同生野区生野東2)、泉尾工業高校(同大正区泉尾5)の3校を再編統合し新工業系高校を建設する計画で、建設工事費に充てる債務負担行為の上限として104億円を設定する。対象期間は2025~27年度の3カ年。25年度第1四半期の入札公告を予定している。25年度当初予算編成課程で要求状況を公表した。
 新工業系高校の校舎は東淀工業高校の運動場に建設する。現敷地面積は3万6287平方メートル。新校舎の規模はRC造4階建て延べ1万8675平方メートル。格技棟(RC造平屋437平方メートル)や駐輪場、倉庫(S造平屋488平方メートル)なども設置する。現在、類設計室で実施設計を作成中。納期は25年3月12日まで。
 今後は25~27年度に建設工事、28年度の開校を目指す。既存校舎6棟は新校舎の建設後(28~29年度)に解体・撤去し、その跡に新たな運動場を整備する。
 予算要求では別に、既存校舎の解体撤去に伴うアスベスト(石綿)調査費(12百万円)も配分した。
 3校はいずれも府教育委員会会議で決定した「大阪市立の高等学校等移管計画」に基づき、22年4月に大阪市から移管された。少子化や普通科志向の高まりにより工業系高校の志願者数が減少傾向にある中、教育内容の充実と魅力向上を目指し、再編統合する。
 新工業系高校では大学や企業と連携し、最新技術を取り入れた実践的な教育を提供。ITやエレクトロニクス、メカニック、ロボティクスといった専科を設置する。
 統合に伴い泉尾は25年度、生野は28年度に生徒の新規募集を停止し、順次閉校する。跡地活用は売却などを視野に入れるが詳細は未定としている。