札幌市は、「新スケート・カーリング場整備」の基本計画案を策定した。美香保体育館の後継施設として、全天候型コミュニティードーム「つどーむ」敷地内に整備する。施設は延べ床面積約9500平方メートルで、事業費に約93億円を試算。2030年度の供用開始に向け、27年度の設計着手を目指す
東区にある美香保体育館はRC一部S造2階建て延べ6655平方メートルの規模。夏は卓球、バスケットボール、バドミントンなど、冬はフィギュアスケート、ショートトラックのほか、カーリングリンク(4シート)としても利用される。1972年の札幌五輪に合わせて71年に建設され、30年ごろに更新時期を迎える。
後継施設の建設地は、同じく東区にあるつどーむの敷地内(敷地面積13万3329平方メートル)。通年型のスケート・カーリング場としてスケートリンクの維持・強化とカーリング機能の拡充、各種競技大会などに対応できる観客席を確保した施設とし、民間活力を生かした施設整備を検討している。
新施設は2階建て延べ約9500平方メートルを想定。1階はスケートリンクが約2500平方メートル、カーリングリンクが約1600平方メートルを整備し、両リンク上部は吹き抜けとして、2階にスケート300席、カーリング200席分の観客席を配置する。
事業方式は従来方式、DB+O(設計・施工一括発注、維持管理・運営業務別途発注)方式、BTO(建設・移管・運営)方式で検討し、カーリングリンクの運営では高いレベルの整氷技術が必要なことから、設計・建設と維持管理・運営を切り離したDB+O方式を採用することに決めた。
今後は本年度中に基本計画を策定し、25年度に要求水準などを検討、26年度に事業者を選定する。27年度に設計・建設に着手し、30年度の完成、供用開始を目指す。