高松商工会議所(会頭・綾田裕次郎百十四銀行取締役会長)は17日、サンポート高松地区を中心に高松競輪場から高松市中央卸売市場までの東西にわたる「高松ウオーターフロント」再整備に向けた提言を発表した。事業主体の異なるプロジェクトが進行中または進行予定の中、香川県と高松市が中心となり全体のグランドコンセプトを策定することを要請。五つのエリアが統一感を持ち、連携の取れた施設の整備や維持管理、運営となるよう求めた。
エリアは▽サンポート高松地区▽高松市中央卸売市場新水産物棟及び余剰地▽高松市民プール跡地▽北浜・玉藻公園エリア▽高松競輪場-の五つ。
サンポート高松地区では、県立アリーナが2025年2月24日に開業する。高松市は高松競輪場再整備のDBO(設計・建設・運営)事業者を決め、実施設計を進行中。中央卸売市場の青果棟跡地で水産物棟を建て替え、余剰地を民間収益施設用地として活用する事業では市場施設にDBM(設計・建設・管理)方式を導入する。事業協力者に4グループを選定している。
提言では市場の余剰地約5万平方メートルを活用し、瀬戸内の魚を取り扱う飲食や物販の複合施設、中価格帯のリゾートホテル、遊覧船・遊漁船の離発着場、駐車場の整備を提案している。事業者選定に当たっては施工の下請に最低2者程度の地場企業の参画を条件とするよう求めた。
17日に池田豊人香川県知事と面談した綾田会頭は県、市、民間事業者らが連携したエリアマネジメントの横断組織の設置を強く求めた。交通アクセスの要望にあった高松環状道路の整備(国が計画段階評価中)に対し、池田知事は市場近隣の出入口設置と合わせて「現道をどう使っていくか考えていきたい」と応じた。
全2回を予定する提言の先行提言と位置付ける。ウオーターフロント全体の整備や運営の提言は25年11月を予定している。同日、大西秀人高松市長にも同様の提言書を提出した。