回転窓/国土形成への歩み

2024年12月19日 論説・コラム [1面]

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 子どもから大人まで楽しめる人生ゲームは1968年に玩具メーカーのタカラ(現タカラトミー)から発売された。その起源は1860年までさかのぼり、米国で印刷業を営んでいた若手経営者ミルトン・ブラッドレーが考案した▼遊び方は盤上のルーレットを回し、出た数字に合わせて自動車型のこまを進める。億万長者を目指しながら、就職や結婚など人生のさまざまな出来事を疑似体験できるのが特徴。最新版では選択できる職業が動画クリエーターなどはやりの仕事も取り入れ31種類に増えた▼国土形成計画法に基づき、国土形成の方針や目標を定めた次期広域地方計画の中間素案が近く公表される。この中で国土強靱化やエネルギー・食料問題など幅広い分野への対応方針が示される予定だ▼少子高齢化に歯止めがかからず、総務省は50年に生産年齢人口が21年比で3割減の5275万人にまで落ち込むと試算する。素案には子どもを安心して生み育てられる環境づくりも盛り込まれる▼人生ゲームのように生活や仕事も〈山あり谷あり〉だが、美しく暮らしやすい国土形成への歩みは後戻りなどさせず着実に進めたい。

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