滋賀県が彦根市内で整備を進めてきた都市計画道路原松原線「彦根お城トンネル」が22日に開通した。慢性的な交通渋滞の緩和や災害に強い道路ネットワークの構築が期待される。同日、現地で式典を開催。国や県、地元自治体の関係者らが出席し、開通を喜び合った。
冒頭、三日月大造県知事は「工事は難工事を極めたと聞いているが、関係者の皆さまの技術を駆使して工事を進めていただき深く感謝している。渋滞が解消され、安全に人や物が行き交う道路として活用されることを願っている」とあいさつ。
和田裕行彦根市長は「今後増加する観光客をおもてなしするために非常に重要な道路であり、地域経済や県政の発展にも寄与する。『整備効果が高かった』と言っていただけるよう今後も尽力していきたい」と決意を述べた。
近畿地方整備局の出口陽一副局長は「本道路の整備により、渋滞が解消され民間の交通確保が図られるとともに、災害に強い道路ネットワークへの転換が図られることを期待している」と開通を祝った。
この後テープカットとくす玉開披、通り初めで開通を祝った。
原松原線は、国道8号と国道306号が交差する外町交差点の慢性的な渋滞を緩和するため、8号古沢町交差点と306号原町交差点を新たに結ぶ全長1700メートルのバイパス道路。トンネル延長は1135メートルに及ぶ。2010年度に事業着手し、総事業費は約160億円。トンネルの施工は戸田建設・昭建・金子工務店JVが担当した。
トンネル名は22年7~9月に県が彦根市民らを対象に実施した公募で決定した。