北海道旭川市は、建て替えを計画している市民文化会館について、新たな施設は3階建て約1万2400平方メートル程度の規模を想定している。観客席1546席の大ホールと318席の小ホールなどを整備する計画。2025年度末までに基本計画を策定する。
7条通9丁目にある現在の旭川市民文化会館は、RC一部S造地下1階地上3階建て塔屋1階延べ1万2035平方メートルの規模で、1974年に竣工した。1500席以上の大ホールや300人規模の小ホール、市内最大級の展示室を備える多目的文化施設として、道北一の規模を誇る。
開館から50年近くが経過し建物全体の老朽化が著しく、現行のバリアフリー基準に不適合であることなどから、6条通9丁目にある旧総合庁舎跡地での建て替えを検討している。
新施設は著名なアーティストによる公演ができる音響性能を備えるとともに、コンベンションでの利用にも対応できるよう多目的なホールを設置するとともに、文化芸術活動を中心とした発表会や講演会などにも対応できるようメインホール以外のホールも整備する方針としている。
現時点の検討状況を見ると、建物は3階建て延べ1万2400平方メートル程度を想定。大ホールの占有面積は2820平方メートルで、約970平方メートルのステージと関連施設、1546席(1階1466席、2階80席)の観客席を配置。大ホール用のホワイエは1階に800平方メートル、2階に480平方メートルの規模で整備する。
小ホールの面積は635平方メートルで、1階に220平方メートルのステージと関連施設、2階に318席の観客席、340平方メートルのホワイエを設ける。
このほかグループ展示会やコンベンション時の企業展示などに対応する展示室(650平方メートル)や、大会議室(330平方メートル)、会議室5室(30~130平方メートル)、飲食施設(厨房含め285平方メートル)などを計画している。
今後は基本計画を25年度末をめどに策定し、最短で31年度の開設を目指す。