高松市が建設していた中央卸売市場青果棟が完成し、25日に青果棟卸売場で落成式が開かれた。大西秀人市長や市場、工事関係者ら約50人が出席し、テープカットで竣工を祝った。施設はS造2階建て延べ2万0412平方メートル。四国の玄関口として全国各地から集まる青果物や地場産品を取り扱い、安全・安心な生鮮食料品の流通拠点となる。2025年4月7日に供用開始する。
施工は建築を合田工務店・小竹組・日栄建設JV、電気設備は三和電業・山崎電機JV、機械設備はフソウ・三喜工事JV、設計・監理は梓設計・森勝一建築事務所が担当した。
老朽化に伴う市場再整備の初弾で、瀬戸内町から朝日町3の8の25(敷地面積5万0470平方メートル)に移転新築した。国際的な食品衛生管理基準「HACCP」を採用。荷さばき場の大部分を大屋根や庇(ひさし)で覆った。卸売・仲卸業者が売買を行う中央棟の2階にはせりの様子を一望できる見学者デッキを設けた。
総事業費は約100億円。22年9月に着工した。大西市長は「適切な温度帯管理ができる閉鎖型施設であり、場内の物流効率化を図るため、合理的で利便性の高い動線と天候に左右されないレイアウトを基本コンセプトとした。これまで以上に市民に親しまれる施設となれば」と期待を込めた。
設計・監理、施工者を代表し、菅根義明梓設計常務執行役員関西支社長と森田紘一合田工務店社長、山地一慶三和電業代表取締役、西堀直人フソウ四国本店長に大西市長から感謝状が贈呈された。
合田工務店の森田社長は謝辞で「品質管理に最重点目標を置き、青果物卸売の中核となる市場の建設に従事するという自覚の下、各社総力を挙げ誠心誠意、施工に従事した」と振り返った。