国土交通省は24日、建設分野の特定技能外国人と受け入れ企業・団体を表彰する「外国人材とつくる建設未来賞」の表彰式を東京都千代田区の都道府県会館で開いた=写真。「優秀外国人建設技能者賞」を受賞した6人と、「外国人材育成賞」と「事業展開賞」を受賞した6社に中野洋昌国交相が表彰状を手渡した。「審査委員長特別賞」として、技能者を直接雇用していないものの外国人材の受け入れ・育成を積極的に支援する元請企業による2団体も表彰した。
中野国交相は冒頭のあいさつで「日本が選ばれる国となり、建設業が選ばれる産業であり続けるためには、建設業界全体で連携し外国人材を育成し、外国人材の方々が中長期にわたって活躍できる未来を見通せることが重要だ」と訴えた。
外国人材育成賞を受賞した▽高知丸高▽タカラ▽手塚工務店▽日本興志▽矢島鉄筋工業-の5社は、日本語学習や技能訓練のサポートなどを通じた働きやすい職場づくりの実績が評価された。審査委員長の蟹澤宏剛芝浦工業大学教授は講評で「(受賞企業らは)国籍を問わず、担い手の定着に向け活動している。その取り組みを水平展開してほしい」と期待した。
事業展開賞を受賞した高知丸高は、建設機械の教習所と連携し、自社以外の外国人材も受け入れる通訳常駐型の技能講習センターを開設。森建設はベトナムに現地法人を設置し、外国人技能者と帰国後のフォローアップや再就職で連携している。
審査委員長特別賞の戸田みらい基金は、外国人技能者のスピーチコンテストやオンラインの無料日本語講座などに取り組む。竹中工務店・竹和会は、外国人技能者が対象の「安全体感訓練研修」や、人権尊重に向けた処遇・就労・生活環境の実態確認調査などの活動が評価された。