高輪三丁目品川駅前地区再開発(東京都港区)、特定業務代行者選定が長期化/組合

2024年12月27日 工事・計画 [4面]

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 東京都港区で進展している高輪三丁目品川駅前地区の第1種市街地再開発事業で、特定業務代行者の選定手続きが長引いている。再開発組合は2023年9月に公募を始め、手続きを担当した都市みらい推進機構は結果を組合に答申済み。ただ工事価格の高騰などが影響し、組合内で協議が続いている状況だという。再開発は24年度中にも権利変換計画の認可を受ける予定。現時点では26年度の新築着工、28年度の竣工を目指している。
 関係者が取材に対して明らかにした。総事業費は2月の本組合設立認可時で1445億円を見込んでいたが、増額の可能性がある。組合には参加組合員として大成建設と東京建物、野村不動産、三井不動産が参画。基本設計と事業コンサルタントはアール・アイ・エーが手掛けている。
 開発を巡っては、トヨタ不動産が地権者として関与していることも分かった。再開発区域内にある自動車ディーラー「レクサス高輪」の権利者として参画。同社は「東京エリアでの収益基盤の強化を図り、戦略的ポートフォリオの構築を推進する」としている。
 計画地は高輪3(地区面積約2・2ヘクタール)。第一京浜道路からグランドプリンスホテル高輪へと上がる「さくら坂」に囲まれた土地で、レクサス高輪のほか「品川センタービルディング」などが立つ。
 再開発で2棟総延べ18・7万平方メートルの規模へと建て替える。主要施設は地下2階地上30階建て延べ18万6900平方メートルの規模。高さは約155メートル。オフィスや店舗、住宅、MICE(大規模なイベント)施設、産業支援施設が入る。平屋170平方メートルの地域交流施設も建てる。実現に必要な都市計画は22年に決定済み。