大阪市/大阪城公園周辺まちづくり方針素案、片町線・東西線の地下化など

2025年1月6日 行政・団体 [8面]

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 大阪市は2024年12月26日、大阪市都島区の都島区民センターで大阪城公園周辺地域の将来像などを検討する京橋駅周辺地域部会を開き、まちづくり方針の素案を示した=写真。京橋駅周辺、森之宮周辺、大阪ビジネスパーク(OBP)駅周辺の3エリアが対象で、JR片町線・東西線の地下化の事業再開に取り組むほか、道路ネットワークの整備や交通結節機能を強化して土地の高度利用化を図る。官民が連携して3エリアを結ぶ歩行者ネットワークも整備する。
 3エリアは都市再生緊急整備地域に指定されている大阪城公園周辺地域内にあり、まちづくり方針で目標や土地利用、基盤整備の考え方を定める。将来的に特定都市再生緊急整備地域の指定を目指す。同部会は大阪城公園周辺地域協議会の下部組織で、学識者や民間事業者、国、大阪市などで構成する。
 素案によると、まちづくりの目標として▽インバウンドを含めた観光客を呼び込む「国際観光拠点の強化」▽ICTを軸にした「国際的なイノベーション拠点の形成や国際人材の育成環境の整備」-など三つを掲げた。
 基盤整備の方針ではJR片町線・東西線の別線地下化(連続立体交差事業)の事業再開に向けて取り組むほか、南北道路を新設して交通の円滑化や地域の活性化を図る。交通結節点として関西国際空港などと結ぶ路線バスや新たなモビリティに対応する駅前ロータリーを京橋駅と大阪メトロの新駅付近に整備する。市街地の一体化や大街区化に向けて土地区画整理手法などを活用する。
 森之宮周辺では大阪メトロの新駅や駅ビル、大規模集客施設、歩行者空間を整備する「1・5期開発」に続く2期開発に向け、多世代居住複合ゾーンの土地利用を検討する。
 委員からは「各エリアには魅力的な場所があり、それぞれの文化を育む視点が必要」「社会課題を共有することが重要。まちづくり方針に追記してほしい」などの意見があった。
 今後、3月に開く協議会でまちづくり案を提示。一般意見を募集してまちづくり方針を策定する。