東亜建設工業/常滑港(愛知県常滑市)で藻場造成事業、物流企業と業務提携

2025年1月9日 企業・経営 [3面]

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 東亜建設工業は、愛知県常滑市沖の常滑港樽水地区でアマモ場造成プロジェクトを始めた。名古屋港を基盤とする総合物流企業のフジトランスコーポレーション(名古屋市港区、系井辰夫社長)と業務提携契約を締結。伊勢湾内でアマモ場の造成事業を共同推進し、豊かな伊勢湾の再生に貢献する。施工フィールドとして建設事業を展開してきた伊勢湾の環境改善に貢献し、二酸化炭素(CO2)排出量の削減などカーボンゼロ社会の実現を目指す。履行期間は2029年3月末まで。
 アマモ場造成プロジェクトは、同湾内の水質浄化能力の向上や水産資源の維持増大、生産の安定化を図り、豊かな伊勢湾再生につなげるのが目的。フジトランスコーポレーションは、航行中に排出するCO2をアマモ場で吸収することを計画する。生物多様性の保全にも貢献していく。
 Jブルークレジット(海洋生物の作用によってCO2を海中に固定する取り組みを促進する制度)も創出する。カーボン・クレジットの創出で得た収益は、さらなるアマモ場造成事業に充てることで、持続的な海域環境改善につなげていく。