全鉄筋/JAC助成活用し外国人技能士取得講習開く、東京・墨田区の矢島鉄筋工業で

2025年1月15日 行事 [2面]

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 全国鉄筋工事業協会(全鉄筋、岩田正吾会長)は、建設技能人材機構(JAC)の助成制度を活用して特定技能外国人の技能士取得講習に力を入れる。東京都鉄筋業協同組合(東鉄協、新妻尚祐理事長)と連携し、矢島鉄筋工業(東京都墨田区、矢島孝夫社長)の本社・東京工場で技能士試験1、2級の講習を行っている。関西地域でも講習を開くなど、活動の全国展開を目指す。
 6~8日に2級の技能講習を実施した。13~16日に1級技能士の学科講習を行い、矢島社長らが講師となって試験のポイントを教える。17、18日には鉄筋組み立ての実技講習を行う。インドネシア、フィリピン、ベトナム、カンボジア、ミャンマーの5カ国から合計23人が参加。20~22日の組み立て試験と、2月9日の学科試験に向けて学びを深めている。
 2次下請も含め60人の外国人社員を抱える矢島鉄筋工業は、特定技能外国人のキャリアプラン「生涯ビジョン10年」を作成。技能実習生から特定技能1号、同2号へとレベルアップするごとに月収が上がり、20歳で入社した場合、最短で5年後に10万円近い昇級が実現できるモデルを示している。
 アンケートでは「1級技能を取得したい」との回答が80%に上るなど、モチベーションの向上に役立っているという。インドネシアから来日し、2級講習に参加したルトフィル・ヒダヤトさんは「次は1級を受けたい」と意欲を語った。
 全鉄筋は関西地域での1級技能士講習会を20、21日に行う。関西鉄筋工業協同組合(岩田正吾理事長)と提携し、中鉄(大阪府高槻市、中川六雄社長)の本社加工場で開催する。