東映/丸の内TOEI(東京都中央区)を7月閉館、商業施設に建替

2025年1月20日 工事・計画 [4面]

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 ◇映画界から別れ惜しむ声
 東映は16日、東京都中央区にある映画館「丸の内TOEI」を7月27日に閉館すると発表した。映画館や本社機能が入る「東映会館」=写真=の建て替えに着手する。新たな建物はホテルや店舗を中心とした商業施設になる予定。開発期間は2025~29年度を予定している。
 同会館の所在地は銀座3の2の17(敷地面積1100平方メートル)。用途地域は商業地域。建ぺい率は80%、容積率は800%。JR有楽町駅の南東側で、東京高速道路を挟んだ向かい側に位置する。建物は1960年に建てられ、設計を久米建築事務所(現久米設計)、施工は清水建設が手掛けた。
 建物や設備の老朽化に伴い、今後多額の修繕費や改修費が必要になるため建て替えを決めた。収益不動産として敷地を最大限有効活用する。東映の本社は今夏に京橋エドグラン(中央区京橋2の2の1)に移転する。
 16日の発表に際し、映画界で長年活躍する俳優たちも閉館を惜しむコメントを寄せた。
 北大路欣也さんは「作品を通して劇場の舞台でファンの皆さまと交流をさせていただき、楽しい時間を共有できたことはうれしい思い出です」とコメント。吉永小百合さんは同会館で20本以上の映画の初日を迎えた思い出に触れ、「大切な直営の劇場がなくなってしまう……悲しいです。感謝の思いでいっぱいです」と別れを惜しんだ。舘ひろしさんも「たくさんの思い出と感動をいただき、感謝しております」とつづった。