梓設計/仏アリーナ運営会社とMOU交換、計画段階からノウハウ反映

2025年1月20日 企業・経営 [1面]

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 梓設計は17日、アリーナ運営を展開するフランスのパリ・エンターテイメント・カンパニー(PEC、ニコラ・デゥプゥ最高経営責任者〈CEO〉)と協業の覚書(MOU)を交わした。計画段階から設計事務所と運営会社のノウハウを同時に取り入れることで、アスリートや観客らの満足度が高い付加価値を創出する。国内では改修案件の増加も見込まれる中、PECの知見を参考にして国内外で持続可能なアリーナ運営のモデル構築を目指す。
 同日に東京都内で梓設計の有吉匡社長とデゥプゥCEOが会見し、MOUの交換によって期待するシナジー(相乗効果)を説明した。有吉社長は「PECが持つマーケティングや顧客視点に立った運営のノウハウを仕事に生かしたい」と述べ、デゥプゥCEOは「梓設計は日本のスポーツ施設設計をけん引し、当社はフランスでアリーナ運営を引っ張っている。互いの強みやできることを補い合いたい」と話した。
 梓設計によると、MOUに基づく協業により両国の新規アリーナ案件を発掘していく。計画段階から両社のノウハウを持ち寄ることで、アスリートファーストを前提に観客やスタッフも満足するような付加価値を創出。国内ではアリーナ運営の民営化の加速も予想される中、PECがフランスで積み上げてきた実績やノウハウを参考にしていく。