丸藤シートパイルは、リースから戻ってきた覆工板などの再整備のオートメーション化に乗り出す。2025年度に茨城工場(茨城県阿見町)に新たな建屋を設置し、覆工板の自動整備機を導入する。名古屋工場(愛知県武豊町)では、3月からシートパイルやH形鋼の自動洗浄ラインを稼働させる。今後、基幹工場である千葉工場(千葉県市原市)を含めて計4~5工場に同様のラインを設ける予定だ。3K(きつい、汚い、危険)作業を減らし、多様な人材が活躍できるようにする。
覆工板整備の自動化では、所定の位置にセットすると、洗浄から塗装、乾燥までを自動的に行う機械を導入する。現状では4人で行っている作業が半分程度の人員で対応できるようになる見通しだ。シートパイルやH形鋼の自動洗浄では、継ぎ手部分もきれいにすることができる。同一の機械を用いるため、ニーズに応じて使い分けることが可能だ。
現状では、現場での利用が終わって戻ってくると、ハイウォッシャーやケレン棒で付着した土などを除去したり、重量物の揚重作業で危険が生じたりすることが課題となっている。高齢化が進む中で、働き方改革や作業環境の改善が必要になっていた。
羽生成夫社長は「自動化により『きつい・汚い・危険』がなくなり、違う働き方になる。多様な人がもっと働けるようになる」と話す。将来的には、全ての作業を建屋内で行えるようにして、自動化により生産効率を高めることも見据える。