新庁舎の段階的整備を計画する千葉県松戸市は、第2ステップの整備イメージを明かした。27日に開いた庁舎整備検討委員会で、事務局は「あくまでもたたき台」と前置きした上で整備イメージを提示。市が開発拠点に位置付けている「新拠点ゾーン」北側に議会棟などを建設する。ただ具体的な機能分担の最終形が見えないことから、複数の委員が「完成形を示してほしい」と強く要望する場面があった。
新庁舎の計画地は、市が新たなランドマークなどの開発拠点に位置付ける新拠点ゾーン。松戸駅の東側で、松戸中央公園や相模台公園などを含むエリアとなる。段階的整備の内訳は、第1ステップで同ゾーン南側に新庁舎を整備し、現庁舎の本館と新館を中心とした機能を移す。第2ステップで残りの機能(議会棟や別館など)を移転。公共施設の再編整備も合わせて検討する。
同日、オンライン開催した「松戸市庁舎整備検討委員会」(委員長・柳澤要千葉大学大学院工学研究院教授)で、事務局は新たに第2ステップの整備イメージたたき台を提示。議会棟などの機能の移転先を新拠点ゾーン北側と仮定した。事務局によると、「新拠点ゾーン」の北側用地は一部が国有地となっており、取得時期は未確定という。
委員からは「新拠点ゾーンの南北に庁舎機能が分散している」ことを懸念する意見があった。たたき台では南北の庁舎機能の具体的な配置が示されていないため、「最終形がどうなるかが不透明。全体スケジュールを決める上でも、機能配置は非常に大事なところ」と指摘した。
たたき台では、再編する公共施設の整備イメージも示した。新拠点ゾーン北側に、図書館やホール、美術ギャラリーの機能を持つ文化複合施設を整備。松戸駅西口公共施設「ゆうまつど」「勤労会館」の一部機能も同ゾーン北側での整備を検討しているという。