大阪府都市計画審議会は4日、2024年度第2回会合を開き=写真、第2号寝屋川南部地下放水路の計画変更を含む4件を審議し、全て原案通り承認した。第2号寝屋川南部地下放水路では国による技術基準改定を受け、最下流部に設置する排水ポンプ場の規模を拡張し、機能を強化することを決定した。
第2号寝屋川南部地下放水路は大阪市平野区加美東6から西成区南津守2の木津川に至る全長約9・1キロ(うち下流側2・2キロが未整備区間)の地下河川で、流域内の雨水を一時的に貯留し、ポンプ場から排水する計画となっている。
今回の見直しでは、ポンプ場の位置を木津川に接するようにさらに西側の近接地に変更し、面積を約1万5700平方メートルから約2万9800平方メートルに拡張。併せて地下放水路の起点、線形、延長も見直した。排水路約320メートルと吐き口は廃止。吐き口はポンプ場内に組み込むことで排水効率の向上と安全性の確保につなげる。
寝屋川流域は大阪市東部を含む12市にまたがり、低地が多いため、内水氾濫のリスクが高い地域とされる。過去の豪雨では排水能力の不足が原因で浸水被害も多発しており、地下放水路の早期の全体供用が急がれている。未整備区間の事業着手時期は未定。
審議会ではこのほか小山田西地区(河内長野市)の市街化区域への編入や産業廃棄物処理施設の敷地位置に関する案件(泉大津市・和泉市)を承認した。
小山田西地区は土地区画整理事業の計画が確実となったことを受け、約22・9ヘクタールを市街化区域に編入。交通利便性や産業活性化につなげる。産業廃棄物処理施設は周辺環境への影響を考慮しつつ、事業の適正な運用が可能と判断した。
都市計画区域マスタープランの改定に関する報告も行われ、今後の都市整備方針を共有した。