CM業務売上高が400億円市場に拡大、単価上昇や業務効率化が奏功/CM協会調査

2025年2月5日 行政・団体 [2面]

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 CM(コンストラクションマネジメント)業務が売上高400億円の市場に拡大したことが、日本コンストラクション・マネジメント協会(CM協会、川原秀仁会長)の調査で分かった。2024年度のCM業務市場調査によると、プロジェクト件数は2年連続で2500件を超え、CM業務の売上高が407億円(23年度調査363億円)となった。担い手不足が課題となる中、需要の増加や技術者単価の上昇、業務の効率化など複合的要因により売り上げを押し上げた。
 同調査は今回で7回目。同協会が運用する認定コンストラクションマネジャー(CCMJ)資格者が在籍する設計事務所や積算事務所、CM専門会社ら374社と、建設コンサルタンツ協会(建コン協、中村哲己会長)のPM(プロジェクトマネジメント)専門委員会所属企業18社の計392社が対象。49社の回答を得た。
 CM業務を受託した企業は35社だった。直近の決算期でCM業務の売上高が前期比で大きな変化がなかった企業と、増加した企業の合計は90%超と、23年度調査の約70%を大きく上回り、過去最大となった。
 用途は「事務所(民間)」が最多で、「生産・倉庫・物流施設」と続いた。データセンターや半導体工場などが含まれる「生産・倉庫・物流施設」は21~24年度の4年間で2倍弱に拡大しており、製造業などの旺盛な投資意欲を反映した結果となった。
 普及に向けた課題は、建築分野、土木分野ともに「担い手不足」が90%を超えた。「発注者のCMに対する認知度」や「CM業務以外の本業の繁忙」が障害になっているとの回答も目立った。