警視庁は台東区の蔵前警察署と西東京市の田無警察署を建て替えるため、2025年度に基本設計に入る。蔵前署は現在地で改築。新たな庁舎の規模は既存建物の1・7倍に当たる延べ7800平方メートル。設計や工事費を含めた全体事業費は93億円で計画している。田無署は全体で118億円をかけ、近隣の別地に既存の3・5倍となる延べ1・3万平方メートルの庁舎を建てる。
両警察署とも施設が手狭な上、老朽化が進んでいた。新たな庁舎を建設し機能を強化する。
蔵前署の所在地は蔵前1の12の47(敷地面積2208平方メートル)で、既存建物の規模は6階建て延べ4411平方メートル。築51年以上が経過している。改築後は地上8階建て延べ7820平方メートルに拡大する。
工事中は菊屋橋庁舎(台東区)を警察署仕様に改修し、仮設庁舎にする。25年度予算案には基本設計費のほか、仮設庁舎の工事費などを含め3億1065万5000円を計上した。基本設計は26年度まで行う。その後、27、28年度に実施設計、28~31年度に工事を行い、31年度に利用を始める。
田無署の所在地は田無町5の392ほか(敷地面積1613平方メートル)で、既存建物は地下1階地上4階建て延べ3640平方メートルの規模。完成から46年以上が経過し、高経年化が進んでいる。敷地が狭いことから、民間事業者と駐車場の利用契約を結んでいるが、駐車場の返還を求められている。
建て替え予定地は田無町5の314の1(敷地面積3274平方メートル)で、新たな庁舎は地下1階地上5階建て延べ1万2915平方メートルとなる。
25年度予算案には基本設計費として7200万円を充てた。基本設計は26年度まで行い、実施設計は26~28年度に実施。28~30年度に工事を行い、30年度に開設する。既存警察署は31年度に解体する。