竹中工務店/進捗管理アプリを大幅改良/新たに5機能追加・拡充

2025年2月19日 技術・商品 [3面]

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 竹中工務店と同社グループの朝日興産(大阪市中央区、宮本靖雄社長)は、建築工事の進捗実績を部屋や部位ごとに可視化するアプリケーション「位置プラス『進捗管理』」を大幅に改良した。2020年の発売から累計約200現場で導入実績がある同アプリを活用してきた社員や作業員の要望を踏まえ、管理図表をより見やすくした。今後はゼネコンやサブコンなどの販売先を拡大し、25年に約50現場、26年に約80現場で新規導入を目指す。今秋までにさらなる改良版の開発も予定している。
 今回の改良版で追加・拡充した機能は▽工程の進捗線画面をブロック矢印表記に変更▽出来高集計・出力▽作業予定日管理機能の追加▽PDF登録・閲覧機能の追加▽スマートフォン向け画面の改良-の五つ。
 竹中工務店によると、特に要望が多かったのは工程の進捗線画面をブロック矢印表記に変更する機能追加。従来は線分形式で各部屋や部位の完了割合のみを表示してきたが、ブロック矢印表記への変更によって一目でどの作業に問題が生じているか視覚的に把握できるようになった。
 出来高集計・出力機能の追加も要望が多かった一つ。作業者が登録した進捗実績を月ごとにまとめて作業別、協力会社別にエクセルで出力する。月ごとの集計区切り(締め日)は任意に設定でき、各現場の請求タイミングに合わせた集計が可能。出来高請求時の根拠資料として用いることで事務作業を削減し、作業者にアプリへの作業完了登録を促す効果も期待する。
 これらの追加機能は特許を出願している。同社は進捗図や進捗線を印刷して現場に貼りたいという要望も踏まえ、今夏にも簡易にPDF化して印刷できる機能を追加する予定。今秋には進捗表をより分かりやすく把握できる機能の改良も視野に入れる。