大阪府枚方市は、村野駅西土地区画整理準備組合が申請していた組合設立を認可した。農地や畑が広がる京阪交野線・村野駅の西側約13・9ヘクタールに区画道路や公園、水路などを整備し、商業施設や住宅などを誘致することで同駅の新たな玄関口にする。3月に設立総会を開き、9月ごろに一部先行工事に着手する。事業施行期間は2030年度まで。事業費は約67億円。業務代行予定者としてフジタが参画する。
計画地は村野西町と星丘1丁目。天野川沿いの国道168号と府道枚方大和郡山線に挟まれた区域で、村野駅に隣接する。用途地域は市街化調整区域。営農者の高齢化や後継者で農業を続けるのが困難で、耕作放棄地も増えており、19年5月に地権者がまちづくり協議会を立ち上げ、土地区画整理事業の実現に向けて活動を始めた。
その後、23年3月に準備組合が発足し、24年9月に市街化区域の編入や用途地域の指定に関する都市計画が決定。同12月に組合設立認可を申請し、14日に認可された。市は技術的支援を行っている。
計画では▽新たな駅前生活拠点▽地域の利便性向上▽資産価値の向上-を踏まえた街づくりを進める。駅前では利便性を生かして中高層住宅や生活利便施設が立地する街区を設け、その周囲に住宅地や公園を整備。北側に立地する市民活動の拠点施設「サプリ村野」を活用した運動施設街区や共同活用検討街区も設定する。ほかに農地保全街区も確保する。公園の面積は4160平方メートル。区域内に地下調整池も設置する予定。
財源には社会資本整備総合交付金(都市再生土地区画整理事業)を活用する予定。資金計画では公共施設整備費に42億5700万円、整地費などに13億9700万円を見込む。
今秋ごろに仮換地指定を行い、造成工事に本格着手する。29年度の工事概成を予定する。