熊本県菊陽町はJR豊肥本線原水駅の周辺で計画する町施行の土地区画整理事業の実施に向け、2025年度に換地設計や街区の確定測量に着手する。同年度当初予算案で調査委託費などに2億1361万円を計上。予算の成立後、速やかに委託先の選定手続きを開始し、6月ごろの契約締結を見込んでいる。
土地区画整理事業は原水駅周辺から、同駅西側に設置予定の新駅周辺までの一帯(区域面積約70ヘクタール)を対象に計画されている。町は土地区画整理事業の都市計画決定に向けた手続きを進め、26年度に県からの事業認可取得を目指している。28年度から順次、造成工事に着手する見通し。
25年度には換地設計、確定測量のほか、都市計画決定に向けた事業認可図書の作成、B/C(費用便益比)の算定についても一括で業務を委託することを検討している。
原水駅周辺は「職住近接エリア」として住宅や高層マンション、新駅周辺は「にぎわいエリア」として商業施設や高級ホテルなど、両駅の中間地点は「知の集積エリア」として大学のサテライトキャンパス、企業の研究拠点などの誘致を想定している。
町は土地区画整理事業に関する将来ビジョンの具体化を目指し、三菱商事、三井不動産をそれぞれ代表企業とする2者のコンソーシアムとパートナー協定を締結。エリア構成や導入機能といった要件の整理などに取り組んでいる。