北海道佐呂間町/新庁舎建設基本設計策定、工事費28億円・26年度着工目指す

2025年3月5日 工事・計画 [6面]

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 北海道佐呂間町は、老朽化が進む役場庁舎の改築に向け、新庁舎建設基本設計を策定した。新庁舎はRC造2階建て延べ約2680平方メートル、概算工事費に28億1700万円を見込む。2026年4月までに事業者を決め、同5月に着工するスケジュールを見込んでいる。
 永代町3の1にある現役場庁舎は、RC一部S造2階建て延べ2446平方メートルの規模で1965年に完成した。89年から3カ年で大規模改修や外壁補修などを行ってきたが、築後年が経過し老朽化が進行している。また17年に実施した耐震診断では、耐震基準を満たしていないため、大きな地震が発生した際に倒壊する危険性が高いと診断されている。
 基本設計を見ると、新庁舎の建設地は現庁舎の東側に隣接する役場駐車場(敷地面積約1万2000平方メートル)。建物はRC造2階建て延べ約2680平方メートルの規模とし、1階に町民利用の窓口機能を全て集約したワンフロアサービスとする。建物中央を東西に貫くように待合スペースを設け、上部が吹き抜けの開放的な空間とする。
 2階には議会機能を集約し、中央に配置する議場に隣接した大会議室は、緊急時には災害対策本部として機能転換する計画。2階共用部には、議場のホワイエを兼ねた町民開放スペースを設ける。
 概算工事費に28億1700万円を試算。内訳は建築主体が16億0100万円、電気設備工事が3億7900万円、機械設備工事が3億7400万円、外構工事が3億1300万円、解体工事が1億7000万円となっている。
 新庁舎の規模、概算工事費は今後の実施設計で精査する。
 現時点でのスケジュールは25年度に実施設計を進め、26年3、4月に事業者を選定する予定。同5月に新庁舎の建設工事に着手し、28年2月末の完成、同5月末の供用開始を目指す。