神奈川県横須賀市は横須賀中央駅周辺と京急久里浜駅周辺、追浜駅前など8地区の市街地再開発事業を後押しする。2025年度予算案に再開発促進費として3億81百万円を計上した。中心市街地・拠点市街地の活性化と防災性向上、都市機能更新などを支援する。
支援対象は8地区。このうち追浜駅前第2地区と若松町1丁目地区の2地区は再開発組合に補助金を交付する。追浜駅前第2街区市街地再開発組合(織田俊美理事長)は、追浜駅前に2棟総延べ4・8万平方メートル規模の店舗・住宅複合施設を建設する。公共機能として図書館を併設する。5月初頭に着工し、28年3月末の完成を目指す。三菱地所レジデンスが事業協力者として参画している。事業推進コンサルタントはINA新建築研究所。資金計画によると事業費は254億2000万円。
若松町1丁目地区市街地再開発組合(小勝太郎理事長)は、横須賀中央駅前に33階建て延べ約4・7万平方メートルの店舗・ホテル・住宅など複合施設を建設する。10月中旬に着工し、29年5月末の完成予定。資金計画によると事業費は304億2600万円。事業協力者として戸田建設が参画している。
このほか6地区の準備組織の活動を支援する。横須賀中央駅前地区では1994年4月に横須賀中央駅前地区再開発協議会(斉藤愼太郎会長)が発足した。三笠ビル地区は20年1月に三笠ビル地区市街地再開発準備組合(小佐野圭三理事長)を設立し、現在事業協力者の選定を進めている。
大滝町1丁目地区では14年9月に大滝町1丁目地区再開発協議会(山野井輝夫会長)が発足した。若松町2丁目地区では21年1月に若松町2丁目地区市街地再開発準備組合(石田裕樹会長)が発足した。若松町1丁目北地区では17年10月に若松町1丁目北地区まちづくり協議会(織茂明彦会長)が発足した。
久里浜第1地区は20年7月に発足した久里浜第1地区再開発協議会(橋本篤一郎会長)と、24年4月に発足した京急久里浜駅前地区市街地再開発準備組合(島田敏孝理事長)の両組織が検討を進めている。
市はこれらの支援に加えて追浜駅前再開発施設内に入る予定の(仮称)追浜駅前図書館の整備検討や、横須賀中央駅周辺のソフト・ハード両面からのまちづくり検討なども行う。