高知県は、香美市土佐山田町楠目で新たな産業団地の開発に乗り出す。2025年度当初予算案に事業費7610万円を計上した。実施設計、用地測量業務を委託する。同市内では高知工科大学に隣接する「高知テクノパーク」(土佐山田町テクノパーク)に続き2カ所目の産業団地となる。
名称は「(仮称)香美楠目産業団地」。想定する開発面積は約7・8ヘクタール。26~27年度に用地を取得後、28年度に工事に着手し、31年度の完成を目指す。香美市は25年度当初予算案に関連事業費5835万円を計上している。県が発注する業務委託費を一部賄う。
人口減少下でも持続的に成長していく商工業の実現に向けた施策の一環。県は安全・安心な工業団地の計画的な開発により、企業誘致の受け皿を確保する。製造業などをターゲットに据えるが、香美市商工観光班の担当によると、水を大量に使う半導体関連の工場は難しいとみている。産業団地の開発は地域の産業振興や雇用の増加、税収増につながるため、県と市が連携しながら事業を推進していく。
高知テクノパークは総面積約11・6ヘクタール。04年4月に分譲を開始した。全7区画のうち6区画を分譲済み。半導体ウエハー搬送用ロボット・液晶ガラス基板搬送用ロボットメーカーのジェーイーエル(広島県福山市)などが立地している。残る1区画(分譲面積5565平方メートル、分譲価格9257万6610円)の早期分譲を目指している。