広島県は、規模を縮小し隣接地に移転建て替えとする「県立安芸津病院耐震化対応基本構想」をまとめた。2024年度内に基本計画を策定し25年度に設計に着手、27年度着工、29年度の耐震化対応完了を目指す。耐震化対応基本構想・基本計画策定支援業務は麻生病院コンサルティング事業部が担当している。
県立安芸津病院(東広島市安芸津町三津4388)の旧棟は、建設されてから約50年が経過し老朽化の進行が著しいため、早急な耐震化対応が必要となっている。新棟も約30年が経過していることから耐用年数を見据えた検討が必要となっている。
このため、将来の患者推計や病床過剰地域であることなどを勘案し、持続可能性を考慮して病床数を現在の98床から60床規模に縮小。診療科は現在の12科を維持する。
整備手法は、移転建て替えと、現在の旧棟のみを建て替える場合の2パターンについて▽工期▽コスト▽災害対応▽医療継続性・収支への影響▽柔軟性・利便性-の視点から比較、評価した結果、隣接地への移転建て替えが優位と判断した。
移転先は、現病院の西側に隣接する東広島市有地2074平方メートル。規模は4階建て延べ4104平方メートルを想定している。25~26年度に基本設計・実施設計、27~28年度に施工、29年度の早期に開院した後、現病院の旧棟(5階建て延べ4651平方メートル)、新棟(地下1階地上6階建て延べ6908平方メートル)を解体する。