大阪府、大阪市/新大阪駅南側広場再編整備、検討体制構築急ぐ

2025年3月24日 行政・団体 [8面]

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 大阪府と大阪市は北陸新幹線の新大阪駅への接続計画を踏まえた駅南側広場(大阪市淀川区西中島5)の再編整備に向けて、国や府市、鉄道事業者などの関係機関による検討体制を早期に構築する。25日に大阪市内で開く「第6回新大阪駅周辺地域まちづくり検討部会」で了承を得たい考えだ。
 南側広場は新大阪駅南口の地上部に位置する。JRの新幹線や在来線、大阪メトロの乗り換え拠点の一角を担い、多くの利用者が行き交う交通の要所となっている=写真。面積は約2ヘクタール。一方で、ロータリーはタクシーやバスの乗降場の収容能力が十分とは言えず、ピーク時の混雑が課題となっている。
 こうした中、南側広場を含む新大阪駅周辺地域は2022年に都市機能の向上を目的とする都市再生緊急整備地域に指定。24年11月には国土交通省と鉄道建設・運輸施設整備支援機構が南側広場付近の地下に北陸新幹線の新大阪駅を設置する計画を提示した。
 府、市はこれを契機に、新大阪駅エリアの交通結節機能のさらなる強化に向け、関係機関と連携した検討を進める。乗り換え利便性の向上や魅力の高い人中心の空間形成、新技術を活用した多様な交通サービスの実現を目指す。
 17日の府議会(常任委員会)では杉江ゆうすけ議員が新大阪駅の将来像について「リニア中央新幹線の駅位置の早期確定を国やJRに求めていくべきだ」と述べたほか、「駅前空間の具体的な検討に際しては空飛ぶクルマや自動運転バスなど次世代交通の導入も視野に入れ、大阪・関西の玄関口にふさわしい魅力的な場所にしてほしい」と要望した。
 まちづくり部会では新大阪駅周辺地域のほか、十三駅・淡路駅エリア計画の検討、まちづくり方針の更新なども審議する。