国交省/CNPコンテナターミナル認証制度を創設、各港湾の脱炭素施策を客観的に評価

2025年3月25日 行政・団体 [2面]

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 国土交通省は脱炭素化と港湾機能の高度化を図るカーボンニュートラルポート(CNP)形成の一環で、コンテナターミナルを対象に脱炭素施策を客観的に評価する「CNP認証(コンテナターミナル)制度」の本格運用を2025年度に始める。二酸化炭素(CO2)排出量削減の程度に応じ、レベル1~5の5段階で認証する。申請の受付開始は6月ごろを見込む。
 サプライチェーン(供給網)全体で脱炭素化が求められる中、供給結節点のコンテナターミナルでも排出するCO2の削減が重要課題になっている。国交省は同制度を通じて、各港湾の脱炭素施策を客観的に評価し「見える化」。環境意識の高い荷主への訴求力を強め、港湾の国際競争力の強化につなげる。
 各港湾管理者やコンテナターミナルの運営者が、国交省港湾局に申請し審査を受ける。審査では▽貨物取り扱いの脱炭素化(ターミナル照明や倉庫照明のLED化、低炭素型荷役機械の導入など)▽ターミナルを利用する車両、船舶の脱炭素化(ゲート予約システムによる搬出入トラックの渋滞解消、液化天然ガス〈LNG〉など次世代燃料船への対応)-の二つの分野で取り組みを評価する。
 審査結果により国交省は5段階で認証を与え、申請者に通知。認証したターミナルの情報を公開する。認証期間は3年間。更新時にレベルアップの申請も可能だ。
 国交省は当面、同省で審査を行うが、第三者機関への委託も視野に入れている。