大阪府大阪狭山市は市立学校園の適正規模・適正配置に向けた施策の一環として、狭山中学校(狭山4)の校舎を建て替える。教室不足への対応を急ぐ必要があり、移転ではなく高層化による現在地建て替えで対応する。2025~26年度に基本計画を固めるため、25年度上半期に検討業務を委託する。当初予算案に委託費として上限1413万円の債務負担行為を設定した。
狭山中学校は1961年完成のRC造2階建て延べ4130平方メートルの校舎をはじめ、80年完成のS造2階建て校舎(延べ768平方メートル)や76年完成の体育館(RC造2階建て延べ1172平方メートル)など、築年数が経過した施設が並ぶ。敷地は東除川を挟んで南北に分かれており、南側の敷地に校舎と運動場(敷地面積約1万3000平方メートル)、北側に体育館と25メートルプール(約2700平方メートル)が配置されている。
今後、35人学級の導入により教室不足が見込まれる上、同校区の生徒数も増加傾向にあり、30年度には今よりも多い699人、21学級に達するとの推計が示されている。手狭な運動場の問題も重なり、従来の施設構成では対応が困難なことから、狭小地を有効活用する高層化での整備を進める。一方で、東除川を挟んだ南北の敷地をどう活用するかは基本計画の中で具体策を探る。
検討業務では将来的な大規模校化をはじめ地域との連携や他の公共施設との再配置なども視野に入れ、施設整備の方向性を示す。詳細なスケジュールは35人学級の導入時期や市全体の公共施設再配置方針との整合を踏まえて検討する。工事中も校舎を使用し、早期の教育環境改善を図る。