愛知県/新がんセンター整備基本計画策定、新病院棟・研究棟で総延べ6万平米

2025年3月26日 工事・計画 [7面]

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 愛知県は、「新愛知県がんセンター整備基本計画」を公表した。名古屋市千種区の現在地で建て替えるもので、新病院棟は延べ5万0200平方メートル、新研究棟は延べ9800平方メートルの規模を想定。建て替え事業にはPFIを導入するほか、病院部門の運営にもPPP手法の導入を検討する。2025年度はPFI導入の準備を進め26年度に入札手続きを開始、同年度内に落札者を決定する予定。新病院棟は34年度、新研究棟は38年度の供用を目指す。
 現在のがんセンター(千種区鹿子殿1の1)は1964年に開設した。施設の老朽化やがん患者数の増加、最新のがん医療を取り巻く状況への対応といった課題に対処するため現在地で建て替える。
 病院機能は、がん予防医療研究センター(仮称)を新設し、病院と研究所が一体となった新たな予防・検診方法を開発・提供する。市東部地区にない緩和ケア病棟も新設する。診療科目は現在と同じ27診療科。病床は410床(このうち緩和ケア病床20床)、手術室12室、診察室(一般外来用)60室、外来化学療法60ベッド。研究所は研究、研究支援、がん対策支援の3部門で構成し、病院と密接に連携する。基本計画等検討業務はEY新日本有限責任監査法人・安井建築設計事務所JVが担当。
 県は当初予算にPFI導入準備費として約1億9700万円(そのほか債務負担行為約1億3000万円)を計上しており、アドバイザリー業務などを委託する。今後のスケジュールは26年度に事業者を決定し27~28年度に基本・実施設計、28年度末ごろの着工を予定している。