昇降機4社25年春の採用計画83人増、3社が中途採用100人超/本社調査

2025年3月27日 企業・経営 [3面]

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 日刊建設工業新聞社が昇降機関連4社を対象に行った人材採用アンケートによると、4月の新卒総数(大卒、高卒などすべてを含む)は804人を見込む。前年度実績よりも3社が増加、1社が減少。全体では83人のプラスとなる見通しだ。最多の三菱電機ビルソリューションズは、新しいスキルや視点を持った人材を積極的に迎え入れ組織力を高める観点から、今後も採用人数を増やす方針。東芝エレベータと日立ビルシステムも採用人数を増やすと回答した。
 25年度の中途採用は三菱電機ビルソリューションズと日立ビルシステム、フジテックの3社が100人以上を見込む。三菱電機ビルソリューションズは他業界で培った知見に期待し、新しい発想やスキルを取り入れることで組織強化とサービス向上を図る。日立ビルシステムはキャリア採用の割合を緩やかに増やす考えだ。
 若手社員の定着にも注力。4社とも個人面談や研修を充実し、処遇改善なども進める。東芝エレベータは、若手社員の横のつながりを生み出し団結力を高めるために「成人記念式典」を開催。三菱電機ビルソリューションズは4月、従前より賃金の引き上げを早め、若手優秀層へのめりはりのある処遇を目指す等級、評価制度に移行する。
 採用活動では、現場への興味付けやメーカー希望学生の減少が課題に挙がった。三菱電機ビルソリューションズは工場見学会、日立ビルシステムはインターンシップ期間の拡大に取り組む。学生との接触機会を増やし、魅力を発信する取り組みがますます重要になりそうだ。