戸田建設が導入などをコンサルティングした荷物の自動運搬ロボット「DeliRo Truck(デリロ トラック)」が、長崎市の複合施設「長崎スタジアムシティ」で活躍している。サッカースタジアム上空を滑走するジップラインのハーネスを、ゴールからスタートまで約380メートル自動で運搬するロボット。人とぶつかりそうになると自動で停止し、音声で伝える。人手不足の解消だけでなく、施設利用者を楽しませるなどエンターテインメントにもつながっている。
26日に現地でのデモンストレーションを報道陣らに公開した。デリロは同施設が開業した2024年10月14日から稼働。左折時は「左に曲がります」と音声を出し、進行方向に目線を送る。障害物を見つけると避けるほか、人が近づくと徐行し、「すみませんが道をお譲りください」とアナウンスすることで安全に走行する。
戸田建設は、ロボットフレンドリーな環境構築の実現に向けた計画と運用のコンサルティング事業に取り組んでいる。今回のロボット導入は、経済産業省の「令和6年度革新的ロボット研究開発等基盤構築事業(ロボットフレンドリーな環境構築支援事業)」の一環。ジャパネットグループのリージョナルクリエーション長崎(長崎市、岩下英樹社長)と共同で採択された。
戸田建設は引き続き施設内で実証実験を推進。同施設をモデルにロボットと人が共存できる「ロボットフレンドリーな環境」の実現を目指す。