九州整備局、西日本高速会社ら/八木山BP一部4車線化の開通式開く

2025年4月1日 行事 [13面]

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 九州地方整備局と西日本高速道路会社が合併施行方式により整備を進めている国道201号「八木山バイパス(BP)」の4車線化事業のうち、一部区間の篠栗IC~筑穂IC間(延長5・7キロ)が完成し、3月30日未明から4車線での供用を開始した。供用を前に同29日には一部完成を祝う開通式が開かれ、地元関係者や国会議員ら約130人が出席し、早期の全線4車線化完成を祈念した。4車線化の事業費償還を目的に、同日から筑穂IC~穂波東IC間(7・6キロ)を含めた同BP全線(13・3キロ)が有料化された。
 式は九州整備局と西日本高速会社、福岡県飯塚市、同県篠栗町の主催により、BP本線に設置された篠栗本線料金所付近で行われた。
 国土交通省の山本巧道路局長は「開通区間は全体の半分だが、尽力いただいた関係者に感謝を申し上げたい。引き続き西日本高速道路九州支社と協力し、全線4車線化に向けて、全力で工事を進める」と述べた。
 武井政一飯塚市長は4車線化が決定されて以降、「商業施設や企業の進出が相次ぎ、事業の効果を実感している」と話した。三浦正篠栗町長は「通行車両の安全性が大きく向上し、万が一の事故の際にも早期の通行再開が可能になる」と期待を込めた。麻生太郎衆院議員や服部誠太郎県知事らの来賓あいさつもあった。
 同BPは1985年に旧日本道路公団管理の有料道路として暫定2車線で開通。建設費の償還を終え、2014年10月に国管理へ移行し、無料開放された。しかし無料化により通行量が倍増。渋滞緩和や安全対策の強化に向け、19年度に西日本高速会社が事業主体の有料道路事業と国直轄事業の合併施行方式による4車線化が事業化された。4車線化全体の総事業費は約465億円。
 西日本高速会社によると、有料道路が一度無料化された後、再び有料化される事例は全国で初。4車線化事業の償還期間は50年9月30日まで。筑穂IC~穂波東IC間の4車線化完成は29年度を見込んでいる。