過ごしやすい陽気になってきたかと思えば、1日は真冬の寒さとなった地域もあり驚かされた。寒暖を繰り返すのは春の常だが、体調を崩さないよう注意したい▼この時期に天候が良ければ楽しみなのはお花見。きれいな桜を見ようと景勝地などに多数の花見客が訪れる。昨年よりも5日早く開花した東京都内では、目黒川沿い(目黒区)や千鳥ケ淵(千代田区)で見ごろを迎えているようだ▼春の風物詩として人気の桜も人間と同じように病気に罹(かか)る。樹齢400年を数える熊本県南阿蘇村の「一心行の大桜」は花の数が減少。今年は樹勢回復の治療に専念することを理由に、村が桜の公開を中止した。これからも多くの花を咲かせてくれるためには仕方がない▼桜は北半球に分布する。特に日本列島付近に多くの種類が集中し、薄紅色の花を咲かせるヤマザクラや白色が特徴のオオシマザクラなど9種が自生している▼花見の文化は奈良時代に貴族の間で流行し、江戸時代になり農民へ広がったとされる。豊作を祈願して木の下で宴会するスタイルが確立したのもこの頃。農業の恵みにも感謝しながら花をめでたい。