建設DXを手掛ける燈(東京都文京区、野呂侑希最高経営責任者〈CEO〉)が、建設業界特化型のAIエージェントを開発した。自社の大規模言語モデル(LLM)を使用した建設業界向けのAIチャットサービス「光/Hikari」の新機能として実装。建設業の業務フローに基づき構築され、顧客企業ごとにカスタマイズできるため、高度な自然言語処理技術を用い、設計図書や画像解析にも対応する。DX推進のためAIエージェントが現場業務を効率化、ノウハウの標準化を実現する。
燈が開発したAIエージェントは、数千体規模のAIエージェントがプロンプト(指示)に対して自律的に仕事を実行する。建設業界特化の知識データベースで高度な専門知識に対応し、各業務プロセスに最適化された専門エージェントが業務を遂行する。日報や帳簿・報告書作成など、現場監督や施工管理の担当者が日常的に行う業務をサポートし、施工以外で必要とする事務作業の時間を大幅に削減する。
例えば施工計画書を作成する場合、従来は一つの指示を何回も行う必要があり、複数の情報やデータを参照した後に、最終的には人がまとめていた。一方、AIエージェントを使用すると、施工計画書作成というタスクに対して特記仕様書の検索と整理、過去資料の参照、法令調査など施工計画書の作成に関わるタスクを総合的に行い生成・評価も可能となる。
技術提案や安全管理などの業務にも活用できる。AIが総合的に担当し、自立型として全てを加味して結果を出してくれる。書類作成の自動化や現場業務の効率化を実現し、ヒューマンエラーの低減、事務作業の時間削減、熟練技術者の知識継承の促進に貢献する。
AIエージェントの機能は、企業ごとにカスタマイズ可能。共通業務フローに加え独自の承認プロセスや書類テンプレート、社内システムとAPI連携できる。さらに高度な自然言語処理技術を活用し、建築・土木分野の専門用語を高精度で理解し、設計図や画像の解析も対応している。
野呂氏は「2025年はAIエージェント元年だ。これからどんどん加速するだろう」とし、「理想的なエージェントを多く作って、建設業に送り込みたい。人手不足を解消したい。エージェントが1万体いれば全ての企業が『1万人企業』ということになる。建設業のほとんどを燈が担える。高齢化対策にもつなげたい」と意気込む。