新社長/国際航業・藤原協氏、新しい視点・技術で新事業開拓

2025年4月4日 人事・動静 [1面]

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 地理空間情報技術を軸とするコア事業をさらに強化し、周辺分野で新規事業の創出を狙う。ミライト・ワングループの技術や顧客網を生かし、地理情報システム(GIS)を活用したDX支援などに取り組む。技術で世の中に貢献するという国際航業のDNAを引き継ぎながら「新しい視点や技術を生かした事業に果敢に挑みたい」と力を込める。
 --注力する事業は。
 「行政や地域企業、住民と連携しながら行政業務やサービスの効率化を図り、どう地方活性化につなげるかが今後の事業の鍵となる。行政サービス向上の一つとして、地図情報のアーカイブデータに関するBPO(外部委託)を受託している。地図更新や航空写真撮影など一時的な業務が主体だが、将来的には包括的な業務に取り組みたい」
 「行政が直面する職員不足を技術で支援していきたい。行政職員向けのクラウド型GIS『SonicWeb-DX』は、住民の要望をLINEなどのSNSで受け付けたり、災害情報をリアルタイムで把握したりすることが可能だ。今後はドライブレコーダーの取得情報をAI解析したデータや5G技術などとも連携させ、インフラ点検や維持管理を効率化するシステムを開発していく」
 --ミライト・ワングループの一員となり約1年3カ月がたった。
 「売上高の官民比率は現在、公共が7割程度、民間が3割程度となっている。これからはミライト・ワンとそのグループ企業が強みとする民間分野で受注を伸ばしたい」
 「民間分野では脱炭素の取り組みを支援するカーボンニュートラル(CN)関連事業が着実に増えている。太陽光蓄電池を導入した際の投資対効果(ROI)や投資回収期間を自動で計算できるサービス『エネがえる』が好評だ。適用対象を住宅用だけでなく産業用の蓄電池に広げるなど、アップデートを重ねている。今後、まちづくりの脱炭素スキーム構築に役立つサービスの開発にさらに力を注ぐ」
 --人材の確保・育成策は。
 「2024年度の採用活動は順調に進み、4月に新卒70人(24年4月63人)が入社した。中途採用も24年度は62人(23年度53人)となった。求職者に直接アプローチするダイレクトリクルーティングや、社員が求職中の友人などを会社に紹介するリファラル採用など、採用方法を工夫したことが実を結んできた」
 「どの業務にどのITを取り入れるか適切に判断できる『ITコンサルティング人材』が必要だ。スキルを持つ人材を採用するだけでなく、eラーニングシステムの充実や社内で積み上げたノウハウのアーカイブ化など、社内の育成体制も強化していきたい」。
 (4月1日就任)
 (ふじわら・きょう)1999年北海道大学大学院理学研究科修了、国際航業入社。2019年執行役員公共コンサルタント事業部長、22年専務執行役員、24年事業統括本部長兼技術統括担当。「失敗しながらさまざまな業務に取り組んだことがやりがいにつながった」とし社員の自己実現を後押しする。広島県出身、51歳。