回転窓/イノベーションの種

2025年4月4日 論説・コラム [1面]

文字サイズ

 今月13日に大阪・関西万博の開幕を控え、ドローンなどの技術を応用した「空飛ぶクルマ」の発着拠点(ポート)が会場内に完成した。会期中(10月13日まで)に次世代モビリティーの姿を発信する計画だが、実際に乗車できる商用運航はもう少し先になりそう▼ここにきてドローン技術の進展が目覚ましい。信州大学などの研究チームは生きたカイコガの触角をセンサーに使い、ドローンの高性能化に成功した▼フェロモンを検知すると電気信号が出る触角の性質を利用した技術。においの濃度の違いなどから発生源を見つけ、その場所にドローンを向かわせる仕組みという▼10センチ四方の小型ドローンを、オスのカイコガの触角を使ったセンサーで自動制御する。最近の実験ではこれまでの2倍以上となる約5メートル先から発せられるメスのフェロモンのにおいを感知。一般的なガスセンサーと比べ10~100倍の速さでにおいに反応し、ドローンが発生源へと飛行する▼この技術を使えば人のにおいも検知でき、災害時に要救助者を探すことも可能になると期待されている。イノベーションの種は身近なところにあるのかもしれない。