成田国際空港会社は、同空港3本目となるC滑走路の新設工事を本格化する。「北側造成工事」の落札者を477億5100万円(税込み、以下同)で、西松建設・大林組・東亜建設工業JVに決めた。「南側造成工事(その1)」は大林組・熊谷組・鴻池組・飛島建設・青木あすなろ建設JVと125億6750万円で随意契約を結んだ。同JVは、ECI方式で南側造成設計の技術協力をしている。
11日、3月の契約実績を公表した。「C滑走路北側造成工事」は、一般競争入札(総合評価方式、WTO対象)を2月7日に開札し、5者が参加した(うち1者が辞退)。3月18日に契約した。工期は2029年3月23日まで。制限価格は805億8946万5000円だった。
「C滑走路南側造成工事(その1)」は3月6日に大林組ら5者JVと随意契約した。工期は27年5月31日まで。制限価格は125億7220万8000円。同JVは、ECI方式を採用する「C滑走路南側造成設計技術協力業務」を受注しており、施工者として工事契約を結んだ。設計業務はパシフィックコンサルタンツ・京葉測量JVが担当している。
成田空港会社は、空港機能の拡大を図る「更なる機能強化」事業の一環で、新たにC滑走路(延長3500メートル、幅員45メートル)を整備する。5月から本格的な工事に入る。必要な用地は3月時点で8割以上を確保したという。25年度中に用地確保を急ぐ方針。
主な工事内容は次の通り。
【C滑走路北側造成工事】空港土工=切り土(掘削)工400万立方メートル、盛り土(埋め戻し)工1000万立方メートル▽地盤改良工=固結工法270万立方メートル、圧密促進工法10万本▽共同溝・GSEトンネル=共同溝延長4キロ、GSEトンネル延長0・2キロ▽排水工=表面排水・盛り土内排水=一式▽その他
【C滑走路南側造成工事(その1)】ベルトコンベヤー設置(設計を含む)=2キロ▽地盤改良工=3万3000立方メートル▽仮設工(土留め)一式。