関東整備局/週休2日制適用工事の概要で補正係数を明示、取り組み徐々に浸透

2025年4月16日 行政・団体 [5面]

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 関東地方整備局は、2025年度の「週休2日制適用工事」の発注ルールなどをまとめた概要を公表した。時間外労働の上限規制が適用開始となって1年が経過し、週休2日の取り組みが受注者の間で徐々に浸透。諸経費の算定時に使用する補正係数の運用では、土日休みの「完全週休2日」を行った場合の係数を追加した。4月1日以降公告の工事に適用している。
 概要は週休2日モデル工事の適用が始まった17年度以降、毎年公表している。週休2日に取り組む受注者に対し、発注者は事前に設定した補正係数を掛け合わせて労務費や共通仮設費などを算定。休日が増えても技能労働者などの賃金が低下しないようにしている。
 整備局は「休日確保に取り組む受注者が増えてきた」(企画部)点を理由に25年度は完全週休2日(土日)の補正係数を追加した。補正係数は▽労務費=1・02(月単位は1・02)▽共通仮設費率=1・02(1・01)▽現場管理費率=1・03(1・02)。週休2日交代制工事の場合も▽労務費=1・02(1・02)▽現場管理費率=1・03(同)-とした。代わりにこれまで運用していた「通期の週休2日」の係数をなくした。
 週休2日制工事の適用開始以降、整備局は総合評価方式で加点し取り組みを促進してきた。21年度に原則全ての工事を発注者指定方式で発注していた。23年度には週休2日に取り組む企業が100%に達したため、4月1日以降の発注工事から加点制度を廃止。発注方式も受注者希望方式に見直した。