東京・千代田区と東京都が、千代田区立スポーツセンターと隣接する東京都千代田合同庁舎の一体的な建て替えを計画している。両施設は日本橋川の沿川に立ち、敷地面積は計約6000平方メートル。延べ4・8万平方メートルの規模の施設整備が可能になる。事業方式は従来型とDBO(設計・建設・運営)、PFIの三つを想定。2025年度に定める基本計画で方式を示す。事業者選定から建て替え完了までは7年程度を見込んでいる。
計画は区が20日公表した「千代田新スポーツセンター基本構想」に盛り込んだ。区は今後「新スポーツセンター基本計画検討会」で検討し、構想を具体化する。
同センター(内神田2の1の8)の敷地面積は3201平方メートル。同庁舎(同1の1の6)の敷地を合わせれば、面積は6055平方メートルに広がる。容積率は800%で、建ぺい率は80%、区は延べ4万8440平方メートルの規模の施設整備が可能と見積もる。
区は同センターと同庁舎を一体的に建て替え、スケールメリットを生かした区民サービスの向上につなげたい考え。建物を一つにまとめれば、一定規模の空地も作れる。イベントなどを通じたにぎわいの創出や、防災力の向上にも生かせる。実現に向け、都との協議を進める。
従来型方式を採用した場合、1年目を基本設計、2年目を実施設計に充て、3年目に既存建物を解体する。4~7年目を新築工事に充てる。DBOやPFIの場合、2年間かけて事業者を選定する。選ばれた事業者は3~7年目に解体・新築工事に取り組む。
同センターはSRC造地下1階地上8階建て延べ1万1853平方メートルの規模。プールや剣道場、相撲場、弓道場をはじめ多様なスポーツ機能が集まる。1972年の竣工後約半世紀がたつ。同庁舎は地下1階地上8階建て延べ1万1720平方メートルの規模。75年に建てられた。都税事務所や水道局の営業所などが入っている。