兵庫県尼崎市は、実施設計・施工一括(DB)方式を採用する「尼崎市総合文化センター耐震化事業」の事業者を選ぶ一般競争入札(総合評価方式)を10月ごろに公告する。開館から50年を迎える音楽ホールなどを備える文化発信拠点「総合文化センター」(昭和通2の7の16)の減築と耐震化を行う。2031年2月ごろの供用開始を目指す。基本設計は山下設計、発注支援業務は安井建築設計事務所が担当。
敷地面積は約1・1ヘクタール。総合文化センターは尼崎市振興財団の所有施設で、文化棟(SRC造地下1階地上10階建て延べ9260平方メートル)と、ホール棟(あましんアルカイックホール、SRC造地下2階地上6階建て延べ1万1584平方メートル)の2棟で構成する。両棟の1~3階は通路で接続している。
15年度に同財団が行った耐震診断では、両棟に耐震性で課題が発覚。同財団で費用を負担し耐震化を行うことが困難だったため、市が施設の移管を受けて事業を実施。耐震化後は公共施設として市が運営する。
計画によると文化棟の現6~10階と塔屋を減築し、多目的室などを下階に機能移転する。同棟の延べ面積は3532平方メートルとなる予定。
現在は発注支援業務で公告資料の作成を進めており、10月の公告後、入札手続きを経て26年5月ごろに落札者と仮契約、同9月ごろに本契約を結ぶ。同10月~30年10月に設計・施工を進める予定。